アイデアノックをやろう その4

         タロットを使ったアイデアノック:2




 タロットカードを使ってのアイデアノックに、ちょっとした応用を加えてみましょう。ジャンルやテーマを縛って行うのです。
 すると特定ジャンル内で使えるアイデアに、どのようなものがあるか。メタフィクション的に深められる効果があります。
 ひとつの可能性を追求したい時にどうぞ。以下が実際にやってみた例となります。

《実例》
【ラブコメ】
●皇帝+審判(逆):俺は別に特殊な性癖など持っていないというのに、カノジョの内に眠るMとしての素質が目覚めてしまった。
●恋人(逆)+太陽(逆):ぼっち歴=年齢の俺に、恋人でも何でもない女が別れ話を持ちかけてきたんだが。
●死+魔術師(逆):彼女には自殺願望がある。

【異能バトルもの】
●塔+節制(逆):世界が終わろうとしているのに、誰も気付かない。
●女教皇(逆)+正義(逆):悪行のみ予知できる。
●悪魔(逆)+隠者:師匠は精霊や悪魔を召喚できる。

【剣と魔法のゲーム系】
●運命の輪(逆)+女帝(逆):好感度の下がるバグが俺を襲う。
●力(逆)+吊された男:MPが0の俺だが、魔術師学園に入学する羽目になった。
●法王(逆)+愚者:世界から失われた回復魔法を取り戻す旅。

 この手法はどうも、タロットでないと難しいようです。おなまえカードだと、出目によっては発想が限定されてしまう。はまタロットはストーリーに特化し過ぎて、アイデアは難しい。
 だがタロットは、たった二十数枚で世界の全てを記述するための、魔術道具です。曖昧なイメージしかないがゆえに、どんな縛りでも加えられる抽象性を持っている。だから、あらゆる物語が生まれやすいようです。


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