プロットノックをやろう その7

     最後に 〜 更なる上達のため 〜




 さて、あらかじめ決めたジャンルでのプロットノックにも慣れてきたならば。チャレンジです。
 同じカード配置のまま、同じストーリーで、だが異なるジャンルに変換してみましょう。こんな感じに。

《スプレッド》
過去:解放 現在:法 未来:対立 結果:祝福 援助者:蛮行 敵対者:病

《実例1》
奴隷解放への強硬な反対運動は、依存心の強い奴隷たちによって歓迎された。

《実例2》
親の決めた婚約だったが、解消した瞬間に本当は彼が好きだった自分に気付く。

《実例3》
復活した魔王は、古い王家を滅ぼそうとしたが、手を下すまでもなく旧弊により勝手に自滅した。

 さて上記の実例みっつに共通するストーリーを抽出すると「何かを新しくしようとする働きがあるが、古いもの自身によってなくなった」といったところでしょうか。
 この異なるジャンルでも、抽出されてしまう同じストーリー。コイツが物語構造であり、元型です。お分かりいただけたでしょうか。

 なぜボクが前章で、三人称でプロットノックをやらせたのか。簡略なシノプシスでなければならなかったのか。ジャンルを固定させたのか。
 全ては、異なるジャンルでも共通した元型があると、あなた自身が肌で理解できるよう誘導するためだったのです。

 元型とはどのようなものなのか。理解できたならば次からは、いきなり元型レベルでシノプシスが出てくるよう、意識してプロットノックを行ってください。
 そうすれば上達速度は更に早くなります。


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