プロットノックをやろう その8

                細かいコツ




 ここからはしばらく、プロットノックを行う上での細かいコツを紹介してみようと思います。


 カードを並べたら、まずはどんな物語ができるか。完成した全体像をぼんやりとで構わないから、イメージしてみる。実はこの作業をチョット行うだけで、プロットノックの成功率は飛躍的に上がったりする。ホント、ホント。
 カード単体を見るのは、その後で。


 《過去》と《現在》は、ふたつワンセットで、物語の基本設定となる。《過去》があるゆえに《現在》の状態があるのだ。
 そして《現在》は物語における「欠落」となりやすい。すると《未来》はその欠落を埋めようとするために生じる、物語の「動機」となる。物語は「動機」の方向へ進もうとする。


 ぶっちゃけた話、《結論》は回答に入れて書かなくても良い。余韻と残像効果のみで感じさせる、という程度で構わない。


 《援助者》のおかげで問題が解決する。《援助者》は物語を加速させる役割を持つ。
 《敵対者》のために問題が悪化する。もしくは欠落が生じる。《敵対者》は物語の進行を妨害する役割を持つ。
 《援助者》と《敵対者》は機能として、表裏一体の存在。実は主人公を受け身にすることで《援助者》と《敵対者》とは交換可能になる。


 すると……だ。実は「主人公自身のこと」を描かなくても構わない。「相手のストーリー」を受け身で描くと言うのもアリ。例えるなら、シャーロックホームズに対する、助手のワトソン君のように。
 その辺り、発想の柔らかさが求められる。


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