キャラシーで人物造形練習(1) |
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いわく、物語とは行為の記述である。物語を創作するには、行為をする主体、つまりは登場人物が必要となる。 ゆえに物語中で登場人物がどんな様子かをイメージする能力は、物語創作において重要、というよりは必須の能力といえるだろう。 ところがボクはこの「登場人物をイメージする能力」を、小説家を目指すような人ならば、みんな持っていて当然と思いこんでいた。でも違った。登場人物をイメージできなくて困っている人が、実は大勢いると最近になって知ったのです。 というわけでボクがどうやって「登場人物をイメージする能力」を鍛えてきたのか。参考までにお教えしましょう。 ボクが「登場人物をイメージする能力」を鍛えられたのは、恐らくテーブルトークRPGのおかげだと思われます。 テーブルトークRPG、テーブルトーク・ロールプレイングゲーム。(以降はTRPGと略称を使わせてもらいます) テーブルトークとは、人間同士の対話という意味。 ロールプレイングゲームとは、それぞれの役割(Role)を演じる(Playng)遊び(Game)です。有名どころでは、『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』でお馴染みですね。 ざっくりと説明すれば、敵に攻撃が当たったかの判定に、コンピューターではなく、サイコロなどを使うRPGと思ってくれれば充分でしょう。 また、コンピューターが登場人物を動かさないので、代わりに人間が会話によって、ひとりひとりの登場人物を演技することになります。 この、登場人物の肉体的・精神的特徴を記述しておく用紙を「キャラクターシート」と呼びます。(以降はキャラシーと略称を使わせて貰います。) ボクは小説を書く以前、このキャラシーによって多くのキャラクターを遊びで作っていました。 だから設定からキャラクター、キャラクターから設定を読み解く能力が、自然と身についてしまっていたのでしょう。そして創作家なら誰もがTRPGを参考にして当然で、だからキャラクターを読み解く能力は創作家なら誰でも、持っていて当然と勘違いしていたわけです。 だが、当然というわけではないらしい。そこで皆さんもキャラシーを実際に作ることで、キャラクターを読み解く能力を身につけるとしましょう。 |