キャラシーで人物造形(5) |
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性格とクラスが決まったら、次は《動機》を決めましょう。そのキャラクターが持つ、現在時点での人生の目的です。 《動機》はクラスによって、だいたい誰でも似たものになるでしょう。というのも共通した何かを持っていないと、複数の人間が同じ場にいるものではありませんから。ですから個性は他の細部で出すことになります。 動機を抱いたということは、今「それ」を持っていないから欲しがるようになった、のだと考えられます。つまり「それ」を持っていないという《欠落》こそ動機の源泉です。 欠落をなぜ抱くようになったのか。原因は大抵が過去にあります。つまり欠落が決まれば、生い立ちも決まるというわけです。 さて、生い立ちが分かりました。向かうべき、人生の目的も分かりました。すると自ずから、どんな行動を取るべきかが分かってくるはずです。 小説とは内面描写も可能な媒体ですが。基本的に、ビジュアルとして分かりやすい表現が理想です。内面は、演技という行動によって表現しましょう。 行動によって外界に対して表現された内面。これこそが《外見》というものです。 以上。 未来へ向かうべき《動機》。過去の欠落を生んだ《生い立ち》。今どうすべきか、という行動の指針となる《外見》。 過去、現在、未来の重要な三点が決定しました。 |