アイデアノックをやろう その2

        タロットを使ったアイデアノック:1




 手始めにタロットカードを使ってのアイデアノックからやってみましょう。まずはタロットカードを用意してください。
 タロットカードは少し大きめの本屋へ行けば、占いコーナーにあるはずです。発想の補助具として、ワンセット持っておくと便利ですよ。所持金的な問題があるなら、厚紙を切って自作しても良し。無料の占いサイトや、携帯アプリを使っても構わないでしょう。
 カードの意味は……頑張って憶えてください。

 カードをシャッフルしたら、適当に二枚引きます。この二枚にキャラクター設定ならば「外面と内面」として、世界設定ならば「日常と非日常」として意味を与え、具体的なアイデアを出します。
 以上がアイデアノックの基本的な方法です。後は目的によって、カードの使い方を変えているに過ぎません。

《例》星+世界(逆):外面は志だけが高い、内面は怠け者。

 またカードの意味だけではなく、タロットに描かれた絵のイメージも使うと、更にアイデアが浮かびやすくなります。

《例》戦車(逆)+月
意味から……イカサマに失敗した。
絵から……満月の日に限ってレースに勝てない。

 ただし、ひとつだけ注意があります。設定の内容を考える際、「だが」や「しかし」つまりは「but」に類する接続語は使わないこと。
 例えば「彼は普通のサラリーマン。だがその裏では暗殺者をやっている」ではいけません。せいぜいが「彼は暗殺者をやっていた過去を家族にも隠し、今では普通のサラリーマンとして生活している」という程度にしておきましょう。
 でないと「but」は便利すぎるのです。いくらでも、異なる設定をくっつけられる。本当はその、水位差の違う多面性からこそ、ドラマが生じるのですから。


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