ストーリー その13

   《序破急》のモデル 前編




 個人的な話になるのだが、ボクが《序破急》を構成に使う時、それぞれを勝手にこう呼んでいる。

  ・ 《序》 → 《設問》 : 問題の設定・提示。
  ・ 《破》 → 《展開》 : 論理展開。論証。
  ・ 《急》 → 《結論》 : 問題の解決。


 この方がわかりやすいと思う。
 最初が《設問》、最後が《結論》とあるので、《ハリウッドのタイムテーブル》でも指摘されていた「よっつめの原則」である、最初と最後はつながっていなければならない、と言うのも忘れにくい。

 前回でボクは《序破急》の中に《ミステリ》と《サスペンス》がどこにあるのか、と問題を提起した。
 《ミステリ》と《サスペンス》とは、どのように情報を獲得するかと言う「過程」の種類である。と言うことは《ミステリ》と《サスペンス》は、《序破急》の「間」に存在していることになる。
 つまり《序》と《破》と《急》のみっつが、どのようにしてつながるか。つながり方に注目することで、《ミステリ》と《サスペンス》の在り処が理解できる。

 まず、見てすぐにわかる「つながり方」は《序》と《破》そして、《破》と《急》のふたつだ。
 これに加えて忘れてはならないのは、《ハリウッドのタイムテーブル》での、最初と最後はつながっていなければならない、と言う指摘だ。つまり、一見わかりにくいかもしれないが、《序》と《急》と言う「つながり方」がある。
 すなわち《序破急》のつながりは、ふたつではなく、みっつと言うことになる。

 にしてみた。こちらを参考にしてほしい。
 ではこの図にあるみっつの矢印@ABは《ミステリ》と《サスペンス》のどちらなのだろうか。


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