奥行きのある風景を描こう:7

            奥行きの出し方




 風景に立体感や奥行きが欲しい。どうするか。近くだけ、遠くだけ、だから平面になるのです。
 奥があるということは、手前と向こう側があるといこと。近くと遠く。異なる距離の風景描写が合わされば、奥行きが出てきます。

 基本的には、近景の後に遠景が出るか。遠景の後に近景を出すか。どちらかになります。
 具体的にはどんな効果かというと。

 近景の後に遠景が出ると、どんな効果があるか。
 焦点子(視点の持ち主)はきっと、移動している最中かもしれません。だから近景しか見えない。それが目的地に到着し、周囲を見渡すことで、ぱっと遠景がパノラマになって展がる。
 というような効果となります。

 対して、遠景の後に近景を出すと、どのような効果になるか。
 まずは鳥瞰から入り、物事の概要が広く分かる。だが鳥瞰では、焦点子がどこにいるのか分からない。それが、だんだんとクローズアップされてゆき。物事の確固とした近景へ、すとんと落ち着く。

 つまり、近景から遠景へのカットチェンジは、拡散の効果を。対して遠景から近景へのカットチェンジは収束の効果を持つということになるでしょう。


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