プロットノックをやろう その6

            元型力のために




 ではプロットノックを何本かやって、物語を作ることに慣れてきたならば。更に高度なステップに進みましょう。効率的に元型力を得るため、以下のことを意識しながらプロットノックを行ってください。


 まず「but」、「しかし」、「だが」を使うな。いくらでもストーリー展開を方向転回することで、簡単にカードを消費できちゃいますから。


 文体は基本、三人称で書いてください。理由は後で説明します。


 元型力の鍛錬なので、シノプシスの形に簡略化して書きましょう。
 だから、短くシンプルにまとめることを目指す。それこそ、2〜3文で終わってしまうくらいに。すると出来たシノプシスには、ほとんど修飾語がなくなってきます。
 例えば下手な人だと「賢者/回復」とカードが出たら、「治癒能力を持った異能力者」なんてゴテゴテした結果を出してしまうわけですけど。プロットノックとは物語を作るための訓練法です。設定じゃなく、状況変化や行動で表現するようにしましょう。この場合なら「アドバイスを思い出す」くらいですかね。
 どうとでも代替可能なファクターは「とりあえず」で何でも入れておきましょう。いっそのこと数学式で使う「x」や「y」でも代入して構わない。


 プロットノックを始めるに当たって、「剣と魔法」とか「ヒューマンドラマ」といったように、ジャンルを固定してください。
 でないと場合場合によって、逃げやすいストーリーを作るようになってしまうので。


 ……と、これらの御約束には全て、元型力を得るための理由があります。


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